風流とか風雅とか、そういうワードに心がときめくようになった昨今、久しく訪れていない京都に思いをはせるようになりました。
でも、ニュースで見る京都はいつも訪日観光客であふれかえり、情緒あふれる景観も芋洗い状態。渋谷の交差点と変わらない、人の間をすり抜けて歩くような旅はしたくなかったのでずっと行きそびれていました。
いまだ世界を震撼させるコロナ禍ではありますが、感染予防対策を徹底すれば今こそ理想の京都旅行を決行できるかも??
ということで思い切って一人旅を楽しんできました。
京都を食う、遊ぶ
今回の旅のテーマは『五感の欲求を満たす旅』。目に麗しく、食べて美味しい、自然の香りと音と、雅に触れる…を飽きがくるまで堪能したい♬
そんな旅の第一日目のミッションは『美しい景色を見ながら美味しいものを食べる』と、『風情溢れる空間でお月見をする』。
そこでちょうどお昼時に到着した嵐山で、川を眺めながら美味しいお蕎麦が食べられると評判の『嵐山よしむら』さんで昼食を取ることにしました。
嵐山の絶景食事スポット お蕎麦 よしむら
こちらは食べログであらかじめチェックしていた桂川沿いにお店を構えるお蕎麦屋さん、『嵐山よしむら』。建物は日本画家の川村曼舟(かわむらまんしゅう)画伯の住居だった建物で、豆腐料理の『松ヶ枝』が隣接、明治の頃には横山大観や北大路魯山人が集ったお屋敷だそうです。
予約も可能ですが、万が一遅れてご迷惑をおかけしてはとお店には直接伺い並びました。10分ほどたった頃お声がけいただきましたが川に面した席を希望し、もう10分ほど待ちます。
この日は夏日で気温28度、日傘を持ってきてよかった!と思った瞬間でした。
希望した席に案内してもらうとこの景色!
ガラス越しではあるものの、窓枠を大きくとった渡月橋の眺めはサイコー♬
混雑さえしていなければお酒をいただいてずっとちびちびとやりながらぼんやり眺めていられる景色です。
待つこと数分、天ざるがやってきました♬
こちらのお蕎麦は国産のそば粉を使った手打ち蕎麦です。
お蕎麦は香り高く、噛めばかむほどじゅわっと甘さを感じられるお蕎麦でした。
天ざるセットにはちりめんじゃこご飯もついてきます。
お蕎麦はもちろん、京野菜と海老の天ぷら、じゃこご飯も京のお漬物もぜ~んぶ、美味しかった💕
この後蕎麦湯もいただきましたが正直、生まれて初めて蕎麦湯を美味しいと思いました。
みどりと風の感触を感じに 嵯峨野竹林の小道
美味しいものをいただいた後は京の都の文化遺産を訪ねて歩く『目の保養』へ。
よしむらさんからすぐそばの臨済宗のお寺『天龍寺』で法堂の雲竜図を見て、源氏物語ゆかりの野宮神社(ののみやじんじゃ)で願い事が叶うという神石(または亀石)を撫で、絨毯苔を愛で、京都といえばこのイメージフォトが誰しも浮かぶであろう嵯峨野竹林の小道を散策。
恐らく修学旅行でも訪れたであろうこの竹林の小道、子供の頃には何にも感じませんでした。
たぶんそれは、まだ身の回りに自然が溢れていたからだと思うんですよね。こんな青々とした空間、最近はなかなかお目にかかれないのでみどりのパワーをふんだんに注入。
その場にいると圧倒的な何かを感じるんですが、何枚写真を撮っても写真では同じような風景にしか切り取れないことに歯がゆさを感じました。
さてこの後は哀愁漂う石仏の風景が有名な『化野念仏寺(あだしのねんぶつじ』へ歩いて向かうのですが、これがこの旅の最大の失敗。グーグルマップで徒歩25分とあったのでのんびり散策がてら歩くことを決意しましたが、アップダウンが激しく、旅行中ずっと筋肉痛がついて回ることに。
気恥ずかしさをしのんで人力車に乗ればよかったかな~。
化野念仏寺の参道。
ゆるやかに、しかし永遠に続くような長い石段は古跡にはつきものですね…。
お寺のずっと上の方へ登っていくと祀られている『六面体地蔵』。地獄・餓鬼・畜生・修羅・人道・天道の6つの世界を表しており、天道から人道へと水をかけながら拝んでいくと罪を洗い流してくださるそうです。
風化した石仏が化野念仏寺の魅力のひとつなんですが残念ながら撮影は禁止されています。
片平なぎささんがヒロインのミステリードラマ『赤い霊柩車』のオープニングを想像してください。
このお寺は無縁仏が葬られた葬送の地を空海さんがお寺として整備されたそうです。
さあ、そろそろ夕刻に近づいてきました。『観月の夕べ』が催される大本山大覚寺へ移動しなければ。タクシーをお願いしたいところですが残念ながらこの辺りに流しのタクシーはいません。さらに30分、歩いて移動することに…。
源氏物語の絵巻物さながら 大覚寺の観月会
嵐山の住宅地をグーグルマップを参照しながらてくてく。この時が疲労のピーク。
何かドーピングしなければ、ということで大覚寺近くのお菓子屋さんで宇治抹茶ソフトを買って休憩。これがなければお月見まで体力がもたなかったかもしれません。命の糖分。
大覚寺の観月会は昼の部と完全入れ替え制で検温や消毒を行ってからの入場です。
17:30の会場に合わせて境内に入ると、特別鑑賞チケットを購入した人たちが乗船できる遊覧船が停泊中。中世の貴人たちもこんな遊び方をしていたのでしょうか。雅です。
18時くらいでもまだこんなに明るい境内。ここからお月様が顔を出すまでかなりの時間待ちました。うっかり時計を見るのを忘れていたのですがやっとその時が訪れます。
境内の茂みの間から顔を出す赤いお月様。あぁスマホではやはり限界です。本当はもっと…
美しい!!
遊覧船の灯りとシンクロしてくるとそれはもう絵巻物のように綺麗なんですが残念です。
一眼レフが欲しいなぁ(絶対に持ち腐れる)。
ライトアップされた近景ならこんなに美しい構図も撮影できましたが。
ちなみに…
この心教宝塔の前にあった石碑は松下幸之助さんの筆によるものでした。
大本山大覚寺は弘法大師空海を宗祖と仰ぐ真言宗大覚寺の御本山。平安初期に嵯峨天皇が離宮として建立されたのがはじまり。
日本最古の人造庭池、名勝・大沢池が最大のビューポイントです。
京都で泊まる
今回宿泊するのは京都駅・八条口を出て5分、今年の春にオープンしたばかりの『ロイヤルツインホテル京都八条』。
立地が便利で新しくて、感染予防対策はばっちり、何かと便利な機能がついていたホテル。
なんといってもレストランにテラス席があるのがよかった!
例え仕切りの向こうが道路だろうが、オープンエアな空間とキャンドルの灯りが大好きな自分には大事な萌えポイントです♬
小さいけれど、露天風呂があるのもよかった♬
さらにいうとコインランドリーが設置されているのも便利。ただ、台数は少ないので使いたい時に空いていないことも多いのですが…。
バイキングの朝食付きのプランでしたが、席に着く前に消毒とマスクの配布(持っていない人用)、使い捨てのビニール製手袋を使って料理をサーブするという感染予防対策が徹底されていて、なおかつ野菜やフルーツが新鮮なお料理は美味しかったです。
オープンして間もなくコロナ禍に見舞われたのでしょう。スタッフの皆さんの対応も親切でよかったです、挫けずに頑張って営業を続けて欲しい。
当初2泊の予定でしたが、旅程を思案中に東京発着もGo toキャンペーンの対象になり、もう1日伸ばして1泊は贅沢な旅館にしよう♬と決めました。
3泊4日の京都一人旅ジャーナル、二日目ももしよろしければご覧ください!
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