開運女子旅.com番外編、和歌山パワースポット巡りの旅を楽しんできました。
空路にて東京・羽田発~関西空港着、関空にてレンタカーを借り、3泊4日のドライブ旅行です。1日目は真言密教の聖地・高野山を訪れ、宿泊は日本三大美人湯とされている「龍神温泉」でした。
このページではパワースポットめぐりの旅、2日目・3日目『熊野三山と紀伊半島のパワースポットをめぐる旅』を綴っています。
熊野と呼ばれる紀伊半島南部は古来神々の霊がこもる聖域で、修験道の地でもありました。ここに古くから祀られてきたのが熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の「熊野三山(三社)」で、神仏習合によって熊野三所権現とも呼ばれています。
2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」として吉野大峯(修験道の聖地)、高野山(密教の聖地)、そして熊野三山(神仏信仰の聖地)が世界文化遺産として登録されています。
管理人が日常的に参拝している東京・自由が丘、熊野神社の総本宮でもある熊野三山には特別なご縁を感じていましたのでこの旅はひとしお感慨深いものになりました。
熊野三山とは
「熊野三山」という呼称は神仏習合以降のもので、そもそもの成り立ちは3社ともそれぞれに祭祀や起源が異なります。
熊野三山の成り立ち 熊野本宮大社 主祭神
熊野本宮大社の創建は明らかになっていませんが、崇神天皇の時代と言われ起源はかつて大斎原(おおゆのはら)の地にあったイチイの木に神が降りたことにあるといわれています。主祭神は家都美御子大神(けつみこのおおかみ・スサノオノミコト)。
熊野三山の成り立ち 熊野速玉大社 主祭神
熊野速玉大社は熊野速玉大神(くまのはやたまおおかみ・イザナギノミコト)を主祭神とし、元宮である神倉山のゴトビキ岩に神が降臨したことを起源とすると伝わっています。
熊野三山の成り立ち 熊野那智大社 主祭神
熊野那智大社の起源は神武東征以前から地元民によって那智の大滝を神としてあがめられていたことによるといい、主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ・イザナミノミコト)です。
このように熊野三山はもともと自然崇拝による信仰が起源となりやがて日本各地から参詣者が絶えることなく訪れる国内最大のパワースポットと呼ばれるようになりました。
熊野三山の成り立ち 三社の一体化
平安時代になると、三社の主神を各社それぞれが同じ三神を相互に祀るようになり、熊野三山として一体化していきます。
さらに山岳仏教が盛んになり、熊野は修験道の道場となり、神仏習合の影響によって熊野の古くからあった原始信仰が仏教の観音信仰と融合し、那智の補陀落浄土などといった浄土教が広まっていきます。
さらに神は仏の化身とする本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)によって三社の祭神の本地仏が定められ、熊野本宮大社の祭神は阿弥陀如来に、熊野速玉大社は薬師如来に、熊野那智大社は千手観音とされます。ここに熊野三所権現、さらに王子神(おうじかみ)を含む十二所権現(熊野那智大社は大滝を加えて十三神)が形成され、「浄土の場所」として認識された熊野信仰が広まっていきます。
熊野三山の成り立ち 熊野詣の広がり
こうして熊野信仰は日本各地に広がりを見せていきますが、その立役者として先達と呼ばれる参詣者を先導する修験者による盛んな宣伝活動があったといわれています。平安中期から皇族の熊野御幸がはじまり、鎌倉時代には武家から庶民まで多くの人々が熊野に詣でるようになります。
なぜそんなに熊野詣が流行ったのかといえば、神仏習合した熊野三所権現が貴賤・男女・浄不浄を問わず寛大に受け入れたからといわれています。
いわば熊野詣は日本の観光旅行文化の発祥の地ともいえますね。
16世紀を過ぎると紀伊藩の政策により熊野は神道化し、先達・御師・熊野比丘尼(くまのびくに)、といわれる人々による布教活動が衰退、さらに明治維新の神仏分離令によって廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動が起こり、熊野本宮大社や熊野速玉大社などの仏堂が廃棄されました。
熊野三山の成り立ち 熊野古道とは
こうして古くから自然信仰の地として知られ、熊野三山への信仰が盛んになり参詣者が増えると参詣道も整備されていきます。
熊野詣の参詣道は主に5つのルートがあり、京都・大阪から田辺へ向かう紀伊路、田辺から本宮・那智へ向かう中辺路(なかへち)、田辺から新宮・那智に向かう大辺路(おおへち)、高野山から本宮への小辺路(こへち)、伊勢と熊野を結ぶ伊勢路、があります。
これらを総称して『熊野古道』と呼び、熊野三山の世界遺産登録に加えて2016年に紀伊路を除く大辺路・中辺路など主な参詣道22か所が追加登録され、現在では総延長347.7㎞におよんでいます。
熊野三山 熊野本宮大社
熊野三山についての説明は上記にとどめてチーム開運女子旅.comの旅行記に。
高野山を訪ねたのち龍神温泉に宿泊していた一行は、由緒ある明泉やユニークな露天風呂があることで知られている熊野本宮温泉郷を観光しながら熊野本宮大社に向かいます。
レンタカーにて龍神温泉から国道425号、311号を経由してまずは熊野本宮温泉郷のひとつ湯の峰温泉、その後川湯温泉を訪れ、国道311号、168号を経由して田辺市の熊野本宮大社へ。
記述が前後しますがここでは熊野本宮大社のご紹介をし、温泉郷については後ほど触れたいと思います。
熊野三山 熊野本宮大社 一の鳥居
熊野本宮の木造りの一の鳥居。俗界から神域への入り口。
熊野本宮大社 参道
「熊野大権現」と書かれた白旗が左右に無数に立ち並ぶ参道。周囲には鎮守の森が広がる。
熊野本宮大社 祓戸大神(はらえどのおおかみ)
神門へと続く石段の途中にある祓戸大神は溜まった罪や穢れを払ってくれるという。本宮を参拝する前にここへお参りするのが順路。
熊野本宮大社 神門(しんもん)
手水舎で両手と口を清めてから大注連縄がかけられた神門へ向かう。この門から本殿域に入る。
熊野本宮大社 結屋(むすびのみや)・證証殿(しょうじょうでん)・若宮
左から結宮第一殿(熊野夫須美大神・くまのふすみのおおかみ)、結宮第二殿(熊野速玉大神・くまのはやたまのおおかみ)、證証殿(家津美御子大神・けつみみこのおおかみ)、と社殿が続き、画角に入りきらなかったがその隣に若宮(天照大神・あまてらすおおかみ)、満山社(結びの神)と続く。
参拝順序は證証殿→結宮第二殿→結宮第一殿→若宮→満山社の順に。結宮第一殿から若宮まで国の重要文化財に指定されている。
熊野本宮大社 満山社
満山社は結びの神で、八百万の神が祀られている。明治の大水害で流失したが2008年に再建された。縁結びの神として参拝者が多い。
熊野本宮大社 八咫ポスト(やたぽすと)
拝殿近くのタラヨウの木の下に黒いカラスをイメージしたポストが置かれている。これは神話に登場する八咫烏(やたがらす)で、神武東征の際に高皇産霊尊(たかみむすび)の命により神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたといわれている。実際に郵便物を投函することもできる。
熊野本宮大社 大斎原(おおゆのはら)
かつての熊野本宮大社の社地であった場所に残る、高さ33.9mの大鳥居。1889年・明治22年の大洪水で流されるまではここにはかつて12の社殿が横に並んでいた。当時参拝者は川の水で身を清めてからでないと参拝できないとされていた。
高さ33.9m、横はば42m、鉄筋コンクリート造の日本一の大鳥居はその巨大さに圧倒されるがゆえ、ここが強力なパワースポットであることがひしひしと感じられます。
熊野本宮大社のお土産 熊野詣でもち
柔らかいお餅で自家製のあんこを包み込み、玄米粉をまぶした熊野三山限定のお菓子。熊野本宮大社前の本宮店、熊野速玉大社近くの販売店、熊野那智大社近くの那智店でのみ販売されている。それぞれパッケージのデザインが異なるそう。画像は熊野本宮大社のもの。管理人は食べ損ねました…。レアなお土産品として喜ばれること間違いなし。
熊野本宮温泉郷
🐾熊野本宮温泉郷 湯の峰温泉 つぼ湯
熊野本宮大社にお参りする前にユニークな露天風呂などが見物できる熊野本宮温泉郷に立ち寄りました。
まずは日本最古の共同浴場といわれる湯の峰温泉・つぼ湯。川岸の小屋の中の小さな岩穴に湯が湧き1日に7回湯の色が変わるといわれています。3組~4組くらいが順番を待っていました。こちらは30分の交代制だそうです。料金は770円。
🐾熊野本宮温泉郷 川湯温泉
湯の峰温泉から少し南下すると、熊野川の支流・大塔川の川底から湯が湧き出るというその名も川湯温泉があります。高温の湯と川の水を混ぜ合わせてオリジナルの露天風呂が作れるのだとか。屋根付きの足湯場があり気軽に楽しむこともできます。
12月から2月下旬までの冬季限定で「仙人風呂」がオープンします。夜間はライトアップされて幻想的な世界に浸れます。
🐾熊野本宮温泉郷 渡瀬温泉
我々一行は立ち寄りませんでしたが、湯の峰温泉と川湯温泉の中間地点には渡瀬温泉というリゾート感あふれる温泉地もあります。四村川沿いに瀟洒なホテルやクアハウスが点在し、西日本最大級の露天風呂があるのだとか。自然に恵まれていて、釣りや川遊びなどのアウトドアレジャーが楽しめるそうです。
熊野三山 熊野速玉大社
熊野本宮大社を後にした一行は、熊野川に沿うように国道311号、160号を走行して南下、熊野速玉大社へ向かいます。
「速玉」の語源は「映え輝く御神霊」とたたえられたことに由来しているそうで、元宮である神倉神社のゴトビキ岩に降臨した神を景行天皇の時代に祭祀の場を現在地に移し、新宮と呼ばれるようになりました。
熊野三山 熊野速玉大社 大鳥居
高野山周辺~熊野本宮大社までの道のりはほぼ山道で、人影もまばらでまるでタイムスリップしたような感覚を味わいました。が、熊野速玉大社の周辺は裁判所や郵便局のある市街地。だんだんとにぎやかになる街の様子に安堵する気持ちとなんとなく神聖さが薄れたような残念に思う気持ちとでちょっと複雑な心境になったのを思い出します。
国道42号を速玉大社前の信号まで真っすぐ走ればよかったのですが、一本陸側の道を走ってしまい道幅が狭くてしばらく行ったり来たり、到着するまで右往左往しました。速玉大社前を左折すれば200mほどで熊野速玉大社の駐車場です。
駐車するため一度スルーしましたがやっとたどり着きました、熊野速玉大社の朱塗りの大鳥居。新宮(丹鶴)城跡を背に鳥居をくぐります。
熊野速玉大社 八咫烏神社・手力男神社(たぢからおじんじゃ)
鳥居をくぐると右手には八咫烏をお祀りした八咫烏神社と天岩戸の扉を開けた手力男神を祀った神社が仲良く並んでお出迎えしてくださる。
熊野速玉大社 神門
格調高い朱塗りの神門に太い注連縄がかかる速玉大社の神門。檜皮葺の屋根が印象的で厳かな心持になる熊野本宮大社と対照的に華やかで強さを感じ、気分が高揚する。
熊野速玉大社 拝殿
熊野速玉大神と熊野夫須美大神の夫婦神をお祀りする熊野速玉大社。ゆえに縁結びのご利益があるともいわれている。推定樹齢1000年といわれる境内のご神木・ナギの木の実でご神職が手作りするお守りが人気。
神倉山から神々が遷されたことから新宮と呼ばれ、新宮市の地名の由来ともなっている。
拝殿正面左手には第一殿の結宮(イザナミノミコト)、右には第二殿の速玉宮(イザナギノミコト)が鎮座、こちらが本殿となり第三殿から十四殿までが横に並ぶ。
熊野速玉大社 上三殿・八社殿
本殿・右手には鈴門が目印の上三殿、家津美御子大神・天照大神・高倉下命(たかくらじのみこと)、さらに右手に八社殿、と並ぶ。
熊野三山にお参りに入ってから感じたのは、お賽銭用の小銭をたくさん用意するべきと思った事。専用の小銭入れを用意しておくと大変便利です。
熊野速玉大社 御神木 梛
縁結びのお守りに使われているナギの実はこの木から採取。樹齢1000年といわれる大樹は熊野権現の象徴として信奉篤く、古くから道中の安全を祈って葉を懐中に納めて参拝するのが習わしだったといわれる。
熊野速玉大社 元宮 神倉神社・ゴトビキ岩
熊野速玉大社から歩くこと10分。元宮である神倉神社に移動。鎌倉積みの石段を登ればその昔神が降臨したといわれるゴトビキ岩にたどりつける。がなんと石段の数、538段!
しかも石段はかなりの急こう配で険しい。周辺の森の湿気で石段も濡れていてこれはキケンと断念し、国道42号から遠くに小さく見えるゴトビキ岩を眺めることに。
ちなみにゴトビキとは熊野の方言で「ひきがえる」という意味だそう。たしかにひきがえるを仰いで見ているようなカタチです。
熊野速玉大社から那智勝浦温泉へ
和歌山パワースポットめぐりの旅2日目は、熊野本宮大社と熊野温泉郷ぶら散歩、熊野速玉大社詣でで見聞録メモリーが満載。ということで今夜の宿の地・那智勝浦温泉に移動してお湯につかって締めくくることに。
国道42号をひたすら南下して途中、JR紀勢本線・紀伊佐野駅辺りから電車と並走して海岸線を走ります。この紀勢本線に乗車してのんびりと海を眺める電車の旅も風光明媚で楽しいでしょう。
目指すは今夜の宿、海の洞窟温泉・忘帰洞(ぼうきどう)・玄武洞(げんぶどう)が有名なホテル浦島。絶景温泉として多数のメディアで紹介されているのできっとみなさんも目にしたことがあると思います。
🔎忘帰洞
紀州藩主の徳川頼倫公に「帰るのを忘れさせるほど」と誉めて名付けられたという。大洞窟の迫力と、荒波せまる太平洋の景色を十分に堪能できる。
🔎玄武洞
ありのままの自然を体験できる天然洞窟風呂。“忘帰洞”と同じ洞窟温泉で大自然が創りだした神秘的な温泉。
勝浦温泉には200以上の泉源があり、その湧出量は毎分2万千ℓにのぼる。ホテル浦島にも12の源泉があり、摂氏50度の硫黄分を含む極めて濃度の高い温泉で源泉かけ流し。
勝浦漁港に面した半島に位置するホテル浦島にはマイクロバスの送迎で陸路にてアクセスすることも、また観光漁港からホテル浦島専用のフェリーに乗って海路にてアクセスすることもできます。詳細は公式ホームページで。
小さいお子さんが喜ぶこと間違いなしのウミガメ船。
ホテル浦島
〒649-5334
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165-2
TEL:0735-52-1011
FAX:0735-52-0275
【公式ホームページ】http://www.hotelurashima.co.jp/hotspring/
熊野速玉大社のお土産
速玉大社で授かった仕事運アップのお守り。左は3日目の休憩所「那智黒亭みむろ」さんで購入した那智黒石のふくろうの置物。
熊野三山 熊野那智大社
開運女子旅.com、和歌山パワースポット巡りの旅3日目。
那智勝浦温泉で大洞窟風呂を堪能した一行は国道46号線を経由して熊野那智大社を目指します。このルートは那智川に沿って走るため、途中いくつもの吊り橋がかかっています。「肝試し」と称して途中停車して橋を渡ってみたり。大自然を楽しみながら歩を進めます。
熊野三山 熊野那智大社 大門坂
海の幸で作ったかまぼこなど地元の名産品を集めた「かまセン」でお土産品を購入し、しばらく走行すると熊野古道・中辺路の熊野那智大社に続く参詣道「大門坂」に到着。古道の情緒が感じられる石畳を歩けば1000年近い樹齢の杉木立が眺められ、また「熊野古道を歩いた」といえるのでしょう。が、われら一行は後々の行程を考慮し一気にレンタカーで休憩所やお土産物屋が並ぶ飛瀧神社・鳥居近くまで上がります。
大門坂の手前、「大門坂バス停」に駐車場があるので足腰に自信があれば熊野古道の風情をたっぷりと味わいながら飛瀧神社・熊野那智大社を自然を楽しみながら歩いてお参りすることをおすすめします。
熊野那智大社 那智の滝(飛瀧神社)
まずは飛瀧神社のお参りからスタート。鳥居をくぐるとイメージしていた熊野古道そのままの、濃い緑の立木と苔むした岩の道が続きます。
こんなに苔をじっくりと見たことはありません。間近で見るとなんてかわいいんでしょう。
なだらかだけれども永遠に続くかのように思える石段を登ったり下ったり。すると熊野那智大社信仰の発祥の大滝「那智の滝」が目の前に現れる。
一の滝とも呼ばれる高さ133mを誇る日本一高い滝で、滝そのものを大己貴命(おおなむちのみこと)が現れたご神体として祀られています。
滝壺を正面にして左手に「御滝拝所」(展望台)の入り口があり、300円の参入料を払って上ります。石段の途中には龍の口から流れる「延命長寿の御滝水」。100円を払うと盃で御瀧水を飲むことができ、その盃はお土産として持ち帰ることができます。
この御瀧水の由来はその昔、花山法皇(かざんほうおう)が滝壺に延命長寿の仙薬である九穴の貝(くけつのかい)を沈めたことにあり、そのしぶきに触れ御瀧水を飲むことで開運・長寿・幸福の霊験があらたかになると言い伝えられているそうです。
飛瀧神社境内はとにかく石畳と石段のアップダウンの連続で、しかも湿気が多く滑りやすいためしっかりと足にフィットするスニーカーで歩くことを強くおすすめします。
深緑のパワーを満喫し、御滝さまのマイナスイオンをめいっぱい浴びて、リフレッシュ効果は抜群、明日からの活力をパワーチャージできる素晴らしい場所です。
展望台からの眺めはあっぱれ!
熊野那智大社 一の鳥居・二の鳥居
大門坂を歩いて登れば473段の石段が続く熊野那智大社の参道に。上りきれば朱塗りの一の鳥居・二の鳥居が現れます。
熊野那智大社 拝殿
二の鳥居をくぐって右手正面に拝殿。手水舎で手と口を清め、護摩木の煙で身を清めてから参拝。
熊野那智大社 本殿
拝殿奥に本殿が並ぶ。右から第一殿・滝宮(大己貴命・おおなむちのみこと)、第二殿・証誠殿(家都御子大神・けつみこのおおかみ)、第三殿・中御前(御子速玉大神・みこはやたまのおおかみ)、第四殿・西御前(熊野夫須美大神・くまのふすみのおおかみ)、第五殿・若宮(天照大神・あまてらすおおかみ)。
第五殿の左前には八社殿がある。また第五殿の前には八咫烏が石になって眠っているとされる鳥石がある。
熊野那智大社 那智の大楠
境内には樹齢およそ850年の楠の大木があり、平重盛の手植えのご神木といわれています。幹が空洞化していて護摩木を持って通り抜ける「胎内くぐり」をすると願い事が叶うといわれています。
公園の遊具で遊ぶような感覚で楽しい、ぜひくぐってみてください。
護摩木は300円。
熊野那智大社 御縣彦社(みあがたひこしゃ)
「より良い方向へ導く」といわれる導きの神・八咫烏の銅像があり、人気の撮影スポットとなっている。
熊野那智大社 那智山青岸渡寺
熊野那智大社に隣接する西国三十三所、一番の札所であり、仁徳天皇の頃、裸形上人(らぎょうしょうにん)が那智の滝で修業を積み草庵を営んで観音菩薩を安置したのがはじまりといわれている。紀南で一番古い国指定の重要文化財建造物。
朱塗りの三重塔と那智の滝の構図が撮影できる絶景スポット。
熊野那智大社・飛瀧神社のお土産
熊野那智大社 なでしこジャパンを勝利に導いた勝守(かちまもり)
あまりにも有名ですが熊野三山のシンボル「八咫烏」はJFA財団法人日本サッカー協会のマスコットになっていますね。なでしこジャパンは2012年のロンドンオリンピックで銀メダルを獲得したとき、このお守りを身に着けていたそうです。
さらには前年の2011年、サッカー女子ワールドカップ大会では熊野那智大社・地元のサッカークラブの子供たちが那智大社に必勝祈願をしたところ、強豪アメリカを破って見事なでしこジャパンは優勝していますね。
このご利益、サッカーファンならずとも是非あやかりたいところです。
飛瀧神社 延命長寿の御瀧水のさかずき
飛瀧神社で延命長寿の御瀧水を飲むために購入した盃。いまでは神棚の盛り塩入れとして活躍中。
飛瀧神社から熊野那智大社へ移動する合間にひと休み。お土産・お休みどころ「那智黒亭みむろ」さんで那智黒飴のソフトクリームをいただきました。これがとても美味しい!みむろさんでは名産・那智黒石の置物などお土産物も購入させていただきました。
那智黒亭みむろ
〒649-5332
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山195番地
TEL:0735-55-0414
【公式ホームページ】http://www.nachiguro.co.jp/mimuro.html
熊野三山へのアクセス
飛行機🛫
空路で熊野三山へアクセスするなら南紀白浜空港が最寄りです。
空港からレンタカーを借りれば熊野本宮大社までは国道311号を経由して所要時間約1時間15分。あちらこちら、観光スポットをぶらぶらするならレンタカーがおすすめです。
ちなみにその昔、上皇や法皇が詣でる際は京都から出発する関係で参拝ルートが決まっていたそうですが、現在では参拝ルートに決まりはないそうです。
今回我々一行は関西空港からトヨタレンタカーを3泊4日でリースし、高野山・熊野三山・白浜などの観光スポットをめぐりました。費用はトータル¥45,576。ハイブリッドカーを借りたので道中の給油は返却前の1度だけ。給油したガソリン代は¥3,594でした。
電車🚋
■東京・名古屋方面からのアクセス
JR紀勢本線・名古屋から特急ワイドビュー南紀号で終点・紀伊勝浦駅まで約3時間。
■大阪・和歌山方面からのアクセス
JRきのくに線(紀勢本線)・新宮行き、特急スーパーくろしお号(京都~新宮)が、京都・新大阪・天王寺といった主要駅を経由して新宮駅まで運行しています。
熊野古道へのアクセス
熊野古道へのアクセスは交通の便が比較的悪いので観光バスに乗ってしまうことをおすすめします。
バス🚌
紀勢本線・紀伊勝浦駅から熊野三山を1日でまわる定期観光バスへの乗車が可能です。所要時間は約7時間20分で8,500円。参拝の記念品などの特典が付きます。紀伊勝浦駅からは予約なしで乗車が可能。
詳細は<インターネット割引クーポン>もある公式サイトで。
熊野交通定期観光バス
【公式サイト】http://www.kumakou.co.jp/tourbus/
電車🚋&バス🚌
名古屋方面からアクセスするのであれば、JR東海の電車とバスがセットになったお得なフリー切符がおすすめです。伊勢路あるいは中辺路の熊野古道ルートの電車とバスが¥7,860から購入できます。出発地点・熊野古道ルートによって価格が変わるので詳しくは公式サイトで。
JR東海 南紀・熊野古道フリーきっぷ
【公式サイト】 https://railway.jr-central.co.jp/tickets/nanki-kumanokodou/
熊野三山 御朱印
熊野本宮大社 御朱印
熊野本宮大社では創建2050年を迎えた2018年に金字の限定御朱印が授与されたそうです。
カッコイイですね!一年早く訪れていれば手に入れたのですが…
現在、熊野本宮大社では大斎原と熊野本宮大社の末社・産田社の御朱印が授かれるそうです。
熊野速玉大社 御朱印
熊野速玉大社では速玉大社と神倉神社の二か所の御朱印が授かれます。2019年は世界遺産登録から15周年を迎え限定版の御朱印も授与されています。
熊野那智大社 御朱印
熊野那智大社では那智大社と飛瀧神社の御朱印が授かれます。こちらも世界遺産登録15周年を記念した限定バージョンがあります。
熊野牛王宝印(くまのごおうほういん)
または熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)ともいう。厄除けの護符でありカラス文字で書かれた熊野三山特有の御神符。俗に「オカラスさん」とも呼ばれる。
起源は明らかになっていませんが、神武東征の八咫烏の故事、「古事記」「日本書紀」に由来するものといわれています。熊野三山それぞれでデザインが異なるのでこの熊野牛王宝印を蒐集するのも楽しいでしょう。
熊野牛王宝印のご利益は、『カマドの上(現今はガスの元栓)にまつれば火難をまぬがれる、門口にまつれば盗難を防ぎ、懐中にして飛行機、船にのれば、船酔い災難をまぬがれる、病人の床にしけば、病気平癒となる』とされています。(出典:熊野本宮大社公式サイト)
熊野三山のグルメ めはり寿司
日本最古のファーストフードといわれるめはり寿司。お昼やおやつに何度かいただきました。高菜で巻かれたご飯の部分は白飯だったり炊き込みご飯だったり。道の駅やお土産物屋さんのお惣菜コーナーで必ずと言っていいほど提供されています。素朴で美味しい。
🍙総本家めはりや 新宮本店
三代続くめはり寿司の専門店。熊野速玉大社の近所。
〒和歌山県新宮市緑が丘1-1-39
TEL:0735-21-1238
10:00-23:00(LO 22:30)
紀伊半島のパワースポット
紀伊半島のパワースポット 串本 橋杭岩(はしぐいいわ)
熊野三山詣でを終えた一行は、海沿いをレンタカーでドライブしながら名所旧跡を訪れ、今夜の宿、南紀白浜リゾート・古賀の井リゾート&スパを目指します。
まずは国道42号で50分ほど南下し、串本へ。串本から大島方面へ大小約40の奇岩が橋脚のように海上に並ぶ橋杭岩を見物。弘法大師が一晩で橋を架けたという伝説が残る。約850mに渡って奇岩が並ぶ風景は国の天然記念物に指定されている。
串本 潮岬
橋杭岩からさらに南下し本州最南端の地、潮岬へ。その昔、海軍の望楼(物見やぐら)があった地で水平線が丸く見える、太平洋が一望できる場所。10万㎡もの芝生におおわれた、のびのびと散歩ができる気持ちの良い場所。併設された観光センターでは養殖クロマグロのメニューが人気だそう。
白浜 三段壁
串本から海沿いに1時間ほど北上して絶景地・三段壁に。高さ50mの岸壁がせり出す勇壮な景観。岸壁の下にある三段壁洞窟は平安時代に力を誇った熊野水軍の船隠し場であったところ。有料(1,300円)で洞窟の内部を見学することもできる。
白浜 千畳敷
第三紀層のやわらかい砂岩が波に侵食されてできた名勝地。その名の通り岩の畳が敷かれたような風景で夕陽の名所でもある。
白浜 円月島
波で浸食され丸くあいた洞がユニークなかたちの円月島は白浜のシンボル。春分・秋分の時期には中心部の穴を通して夕陽が見られるという。
さて3日目ともなり、そろそろへとへとになりつつもあって、今夜の宿にチェックインすることにします。
南紀白浜温泉
円月島から20分ほど車を走らせ南紀白浜温泉へ。このあたりは高野山や熊野三山あたりとは真逆のイメージ、ヤシの木の並木道が続くリゾート地の風情。パンダが12頭も飼育されているアドベンチャーワールドはまた次回にということでスルー。上皇と上皇后さまもご来泊されたという古賀の井リゾート&スパに向かいます。
古賀の井リゾート&スパ
南紀白浜温泉はかつては熱海、別府と並んで「日本三大温泉」と呼ばれていた歴史ある温泉地。日本三古湯に数えられ古い文献では「牟婁の湯」とされていました。
自社源泉で天然温泉の内湯と露天風呂が一体となって見える大浴場が楽しめる大型リゾートホテル。夜間はイルミネーションが輝きます。
〒649-2211
和歌山県西牟婁郡白浜町3212-1
TEL:0739-43-6000
FAX:0739-43-5805
【公式サイト】http://www.coganoi.jp/
紀伊半島のグルメ
🍰紀伊半島 白浜のグルメ カゲロウカフェ
今回、高野山・熊野三山を訪れることになり初めて知った和歌山銘菓「かげろう」。お土産ものは焼き菓子ですが、その「生」タイプが食べられるという「カゲロウカフェ」にお邪魔しました。
宿泊した宿にもお茶請けとして焼き菓子のかげろうが置いてありました。サクサクとした食感が美味でしたがこちらの生タイプも絶品!本店に併設されたカフェでしか味わえない生かげろうはひとつひとつパティシエによる手作りだそう。季節限定のフレーバーもありまして抹茶とチョコレートもいただきました。個人的にはプレーンタイプがイチバン好み、いくつでも食べられそう。海が見えるテラス席もあります。
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町1279-3
TEL:0739-42-3128
8:00-18:00
【公式サイト】https://fukubishi.co.jp/kagerou_cafe/
🐡白浜のグルメ とれとれ市場
新鮮な海の幸が集まる堅田漁協直営の巨大海鮮市場。海鮮だけにとどまらず、お土産にもってこいの地酒や名産品の梅干しなどが一堂に集まる。万が一お土産を買いそびれてもここに来られれば網羅できる(はず)。市場で購入した海鮮をバーベキューで楽しめるコーナーもある。
〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521番地
TEL:0739-42-1010
【公式サイト】https://toretore.com/ichiba/
南紀白浜へのアクセス
飛行機🛫
空路なら最寄りは南紀白浜空港です。空港から南紀白浜温泉へはタクシーでなんと5分!ここを拠点に熊野三山・熊野古道めぐりをするのもおすすめです。ただ南紀白浜空港への航空便は少なめ。満席率が高いので早めに予約を取りましょう。
電車🚋
■東京・名古屋方面から
電車で白浜へアクセスするなら新大阪まで新幹線、くろしお号に乗り換えるのが早くておすすめです。所要時間3時間強。
■京都・新大阪から
京都・大阪を結ぶ観光列車、くろしお号なら白浜駅まで一直線で向かうことができます。
>京都発 白浜 約2時間50分
>新大阪発 白浜 約2時間15分
>天王寺発 白浜 約2時間
>和歌山発 白浜 約1時間15分
白浜から熊野三山をめぐる観光バスが発着する紀伊勝浦駅まではおよそ1時間20分です。
3泊4日の和歌山パワースポット巡りの旅は終盤。最終日はとれとれ市場から関西空港まで1時間半のドライブを楽しみました。南紀白浜空港からフライトできればもう少し観光を楽しめたのですが空席がなかったんですよね~、残念。
高野山に熊野三山、そして白浜。ずっと憧れていた和歌山旅行は思っていた通り見どころ満載で充実。
高野山の門前町と熊野古道をもっとのんびりと歩きたい!いずれ再びこの地を訪れることができることを楽しみにしています。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
<熊野三山・熊野古道 参考文献>
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